2025年の障スポでは、車いすバスケットボールは大津市で実施される予定です。
障スポ「車いすバスケットボール」とは?
車いすバスケットボールは、一般のバスケットボールのルールとほぼ同じで、1チーム5人の選手がボールを奪い合い、一般の競技と同じ高さである3.05メートルのゴールにボールを投げ入れて、得点を競います。
スピードや俊敏性、持久力に加えて、車いすを操作する技術などが決め手になります。
八橋龍二選手インタビュー
彦根市出身で、LAKE SHIGA BBCに所属する八橋龍二(やつはし・りゅうじ)選手(40)に、車いすバスケットボールを始めたきっかけや競技の魅力について聞きました。
車いすバスケットボールを始めたきっかけを教えてください。
僕には妻と8歳になる娘がいるのですが、実は子どもが生まれたばかりの頃に、大腸癌(がん)の疑いがあると診断されたことがありました。結果的には大丈夫だったのですが、診断が確定するまではとても怖い思いをしていました。
もちろん「死にたくない」と思いましたが、同時に、僕は子どもに何を残してあげられるのかなと考えさせられたんです。
同じ頃、たまたまテレビで車いすバスケットボールが特集されていました。リオのパラリンピック前だったので、16歳で日本代表入りを果たした鳥海連志選手が紹介されていました。
鳥海選手らの姿を見て、単純に格好いいなと思いましたし、「もしかしたら自分もできるのでは」という根拠のない自信が湧いてきたんですね。
そんな僕を見て、妻がLAKE SHIGA BBCに連絡をとって、練習を見に行くように薦めてきました。軽い気持ちで練習を見に行ったのですが、選手のみなさんは汗をかいて、声を出して、一生懸命でした。
練習場で競技用の車いすに乗せてもらうと、なかなか思うように動かすことができなくて。負けず嫌いな性格もあって、そこから競技を始めることにしました。
車いすバスケットボールの魅力を教えてください。
車いすバスケットボールの選手は、各々障害が重い順に1.0〜4.5の持ち点が定められていて、試合中、コート上の5人の持ち点の合計が14.0を超えてはいけないというルールがあります(※なお、障スポでは、コート内(5人)のプレイヤーの持ち点合計より女子選手1人につき1.5点を減算します。コート内でプレーする女子選手は最大2名までとなります)。
障害が重い人(1.0点選手)も、障害が軽い人(4.5点選手)も同じコートに立つことができるスポーツなんです。大会によっては健常者も一緒にプレーできます。そこが一番の魅力だと思いますね。
やはり3.0〜4.5点選手が得点を決めることが多いのですが、それでも1.0点選手など障害の重い選手が車いすでスペースをつくり、味方の攻撃をアシストするプレーなどはとても格好いいです。観戦するときは、ぜひそういった場面にも注目してほしいです。
普段はどのような練習をしているのですか?
車いすを操作する技術力を高めたり、瞬発力や静止する力を磨いたりする「シャトルラン」のほか、パスやシュートの練習などをしています。また、ゲーム形式での練習もやっています。
滋賀県で開催される国スポ・障スポへ向けて、メッセージをお願いします。
滋賀県で開催される障スポに出場して、優勝したいです。結果を残せば、選手のモチベーションもあがりますし、車いすバスケットボールというスポーツそのものに注目も集まると思います。